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ミャンマー 商標法成立(ただし施行日は未定)

企業の方々、商標実務家により長らく待ち望まれていたミャンマーの商標法が、2019年1月30日に大統領署名が完了し、ようやく成立いたしました。ただし、施行日については明らかではありません。商標法では、パリ条約に基づく優先権主張の条項もありますが、ミャンマーは未だパリ条約には加盟しておりません。また、商標出願を取り扱う知財当局も設立されておりませんので、これらの条件が整った後に施行日が確定するとの観測もあります。

ミャンマー商標法は、他国の商標法と特に変わるところはなく、オーソドックスな内容ですが、主なポイントは下記のとおりです。

  • 先願主義の採用(第16条)

⇒これまでの実務では、コモンロー(先使用主義)に基づく権利行使が認められておりました。

  • 実体審査(第20条等)

⇒識別力等の絶対的拒絶理由のみならず、先後願に関する相対的拒絶理由に関する実体審査が行われます。

  • 異議申立て(第25条等)

⇒公告から60日以内に可能です。

  • 存続期間満了日は、出願日から10年(第31条)

⇒インドネシアやタイ等の周辺国と起算日が一致しております。6ヶ月間のグレースピリオドも認められます。

  • 優先権主張(第28条)

⇒上記のとおり、パリ条約に基づく優先権主張が認められますが、まだ当該条約には加盟しておりません。

  • 既存の登記された商標所有権宣誓書の取り扱い(商標法第14条b(4))

⇒ここが実務家の最も気になるところであります。というのも、これまでの商標法ドラフトでは、登記された商標所有権宣誓書があれば、審査なしで登録されるとされていたため、世界中の企業かこぞって登記した経緯があるからです。この点の取り扱いについてはかなり後退しており、「登記された商標も再出願が必要で、特段の優先措置はない」ようです。ただし、条文上は、「出願に際し、既存登記があれば当局に提出すること」とされておりますので、何らかの考慮がされる可能性はあります。この辺りは審査基準等で明らかになるものと思われます。

進展がありましたら、また続報いたします。

 

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