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BREXIT対応の整理(商標)

紆余曲折ありましたが、英国が2020年1月31日にEUを離脱することが正式に決定いたしました。これに関する商標実務への影響を、改めて整理いたします。

【移行期間(transition period)】

英国離脱から11カ月(2020年12月31日まで)を移行期間とた上で、下記のようにEUTMから英国登録への権利を分割を行っていきます。

1.移行期間経過時に「登録済」のEUTM

移行期間の経過時に「登録済」の状態であるEUTMについては、対応する英国登録(comparable UK trademark)が自動的かつ無料で形成されます。この際、元の出願日・優先日は維持されます。なお、英国登録が不要の場合は、その旨をUKIPOに通知することで、英国登録の自動形成を防ぐことができます。

ちなみに、EUTMの登録番号が017867542の場合、英国登録の番号はUK00917867542のように、登録番号が再採番されるようです。

2.移行期間経過時に「出願中」のEUTM

移行期間経過時に「出願中」の状態であるEUTMについては、希望する場合に、9カ月以内に、出願費用を支払って再出願することができます。この際、元の出願日・優先日は維持されます。なお、既にEUTMが審査済みであれば、UKIPOでの再審査は行われないもの思われます。

3.国際登録(マドプロ)経由のEUTM

対応登録・出願の形成要件は、上記1及び2と同様ですが、形成される英国登録・出願は、マドプロの指定国としてではなく、あくまでも直接出願した場合の英国登録・出願となります。英国登録となった後に、マドプロの規定の「国際登録の国内登録への代替」を使って、元の出願日を維持したまま、英国指定として国際登録に改めて組み込むことができます。すなわち、EUTM(マドプロ指定国)→英国登録・出願(非マドプロ)→国際登録の国内登録への代替」(マドプロ指定国)という経路をたどることになりますが、マドプロ指定国として組み込むか否かは、出願人の選択となります。

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