法改正情報

トルコ これまでの知財関連法に代わる工業所有権法の施行

トルコ工業所有権法(法律第6769号)が2017年1月10日付で施行された。かかる法律は、これまで別々に立法されていた特許・実用新案、意匠、商標等の各種知的財産関連法令を包括的にまとめたものである(したがって、これまでの商標法令(法令第556号)は同日付で廃止される)。商標の分野に関し、主な実務上の変更点は下記のとおりである。

1.商標の定義の拡大

音商標、商品パッケージ及び商品形状が新たに保護されることになった。

2.不正の意図(Bad faith)に基づく出願の拒絶

絶対的拒絶理由の一つとして、不正の意図を持つ出願が含まれることになった。これまでは、不正の意図に基づく出願の拒絶・無効は、法令又は法律ではなく、裁判所の判例によって実務上認められていたが、今回の新法では拒絶理由の一つとして明示されるに至った。

3.同意書

同意書及び共存協定が、相対的拒絶理由を克服する手段として認められることになった。これにより同一商標であっても同意書等により併存登録が可能である。なお、これら書面には公証人認証が必要である。

4.不使用商標に基づく異議申立て等

継続して5年以上にわたり不使用状態にある先行商標に基づく異議申立ては許容されないこととなった。すなわち、異議申立てを受けた出願人は、異議申立人に対して過去5年間における使用証拠の提出を要求することができ、証拠提出が行われなかった場合には異議申立ては却下される。かかる取り扱いは、無効審判・侵害訴訟においても同様である。なお、取消審判に関しては、これまでは裁判所で審理されていたが、今後はトルコ特許・商標局により審理されることとなった(ただし、特許・商標局の準備が整うまでの7年間は引き続き裁判所での審理が行われる)。

5.公告期間の短縮

これまで3か月間であった公告期間が2か月に短縮されることになった。

6.国際消尽

これまでは、商標権者または商標権者の承諾によって対象製品が「トルコ国内」で販売されることで商標権が消尽する「国内消尽」の立場が取られていた。新法では、これが「国際消尽」に変更され、トルコ国外で商標権者等により販売された場合にも消尽することとなった。

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